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June 05
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写真家に対するGDRPで多くの変更点や新たな責任が生まれつつあります。準備は良いですか?
GDRPとは一般データ保護規則(General Data Protection Regulation)の略です。写真家の皆さまの多くはそれが自分の仕事に一体どう関係があるのだろうとお思いでしょう。ですがこれは実際に写真家であっても深く関わってくる事項なのできちんと理解しておく必要があります。
GDRPはEU(欧州連合)の個人情報保護に関する規則で、イギリスとEU加盟国の間で2018年5月25日に施行されます。
私はEU圏内に住んでいないので関係ないのでは?
これはよくある誤解なのですが、この規則はEU圏内だけでなく世界中の写真家に影響を与えるものです。EU圏外で活動している写真家であったとしても、撮影を依頼してくるクライアント(や将来のクライアント)がEU圏内に在住の場合この規則が効力を持つのです。
なぜそんな規則があるのですか?
私たち消費者はWebサイトやSNSなどでアカウントを作ったり、クレジットカードやデビットカードを使ってWeb上で買い物をしたりする事があるでしょう。ここで消費者とやり取りをした会社にはあなたの名前や住所などが保存される事になります。また、宣伝広告のメールや電話が頻繁にくる様な場合相手は第三者からあなたの情報を得た誰か、といった事も考えられます。
あまりに速いネットワークとテクノロジーの進歩を鑑みたEUの上層部が消費者保護を目的として個人情報保護にまつわる規則の施行を決定しました。
これで消費者としては重要な個人情報は守られる事になります。しかし、経営者としてはこの新しく施行される規則の性質を理解し、遵守しなければなりません。
センシティブデータとは個人を特定できるあらゆる種類の情報を指し、氏名や住所、メールアドレス、生年月日、銀行口座などの情報が含まれます。
そこで更に、新しい規則では被写体を特定できる写真もこれに含まれる事となりました。顔認証の技術が非常に高度になり、かつLightroomやApple Photoなど一般的なソフトウェアにも顔認証の機能が搭載されるに至っている事も関係しているでしょう。
この改正ではセンシティブデータがどのように収集、保存され、共有されるかが規定され、その結果、写真や動画を受け取るクライアントには以下の権利が発生します:
知らされる権利 - 個人情報の収集や使用に関する情報をクライアントが知らされる権利。これには個人情報に関する使用許可や同意が含まれます。
アクセスする権利 - 写真家が保持する個人情報をクライアントが知る権利。
修正する権利 - 情報が不正確な場合にクライアントがその情報の修正を依頼する権利。クライアントの要求で情報を修正するのに一ヶ月を要する事もあり得るでしょう。
削除する権利 - 収集された個人情報が適切に削除される事をクライアントが依頼する権利。
編集を制限する権利 - クライアントが自身の個人情報の編集を制限する権利
データのポータビリティーを決定する権利 - クライアントの個人情報がメーリングリストやデータベースなどの外部から遮断された環境で保存される事に賛成するか反対する権利。
拒否する権利 - 写真家が個人情報を編集する事に対して異議を申し立てて拒否する権利
プロファイリングなどの自動化された意思決定の処理を拒否する権利 - 自動的に第三者の有するファイルやプラットフォーム、システムに追加されるのを拒否する権利
写真家やビデオカメラマンがこの規則の対象となります - 特に結婚式やスポーツ、催し物の撮影をする様な場合は他の業種と同じ様にセンシティブデータを扱う事になるからです。人物を認識できる写真は全てその人物の情報で、それは単に背景に映り込んでしまっただけの人の場合もそうです。結婚式や催し物の撮影やストリートフォトをするという事は知らず知らずに個人情報を収集しているという事になります。
この規則改正によって気にかけない事や手間が増えるというのは間違いないです。ですが、以下のステップが新しい規則の下でもスムーズに撮影を行う参考になるかもしれません。
完全にGDPRを遵守できているか確かめるにはICO Documentationを参照するしかありません。ICOはGDPRをイギリスで施行する任を負う機関です。EU GDPRにはより詳しい情報が記載されています。馴染みの弁護士の方がいる場合は一度相談してみると良いでしょう。
この文章がお役に立てば幸いです。